2022-04-12から1日間の記事一覧
馬祖禅の核心 入矢 義高 中国の禅は、実質的に馬祖(709―788)から始まった。禅を以て仏教の帰結とする理念が明確な自覚として宣明されたからであり、しかもその自覚が、教義の解釈や研究という形でなしに、具体的な日常の営為のなかで、実践的に形成…
雲門の禅・その〔向上〕ということ 入矢 義高 唐代の末期、九世紀後半から十世紀にかけて、中国の禅の主流は北と南に二分していた。「北に趙州あり、南に雪峰あり」という当時の通り言葉が示すように、河北の趙州禅師(778―897)と福建の雪峰禅師(8…