正法眼蔵を読み解く

現代人による正法眼蔵解説

2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

正法眼蔵出家

正法眼蔵 第七十五 出家 一 禪苑清規云、三世諸佛、皆曰出家成道。西天二十八祖、唐土六祖、傳佛心印、盡是沙門。蓋以嚴淨毘尼、方能洪範三界。然則、參禪問道、戒律爲先。既非離過防非、何以成佛作祖。 受戒之法、應備三衣鉢具幷新淨衣物。如無新衣、浣染令…

正法眼蔵第七十五「出家」を読み解く

正法眼蔵第七十五「出家」を読み解く 禪苑清規云、三世諸佛、皆曰出家成道。西天二十八祖、唐土六祖、傳佛心印、盡是沙門。蓋以嚴淨毘尼、方能洪範三界。然則、參禪問道、戒律爲先。既非離過防非、何以成佛作祖。 受戒之法、應備三衣鉢具幷新淨衣物。如無新…

正法眼蔵第七五 出家 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第七五 出家 註解(聞書・抄) 禅苑清規云、三世諸仏、皆曰出家成道。西天二十八祖、唐土六祖、伝仏心印、尽是沙門。蓋以厳浄毘尼、方能洪範三界。然則、参禅問道、戒律為先。既非離過防非、何以成仏作祖。 受戒之法、応備参衣鉢具並新浄…

正法眼蔵王索仙陀婆

正法眼蔵 第七十四 王索仙陀婆 一 有句無句、如藤如樹。餧驢餧馬、透水透雲。すでに恁麼なるゆゑに、 大般涅槃經中、世尊道、譬如大王告諸群臣仙陀婆來。仙陀婆者、一名四實。一者鹽、二者器、三者水、四者馬。如是四物、共同一名。有智之臣善知此名。若王洗…

正法眼蔵第七十四「王索仙陀婆」を読み解く

正法眼蔵第七十四「王索仙陀婆」を読み解く 有句無句、如藤如樹。餧驢餧馬、透水透雲。 すでに恁麼なるゆゑに、 大般涅槃經中、世尊道、譬如大王告諸群臣仙陀婆來。仙陀婆者、一名四實。一者鹽、二者器、三者水、四者馬。如是四物、共同一名。有智之臣善知此…

正法眼蔵第七四 王索仙陀婆 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第七四 王索仙陀婆 註解(聞書・抄) 有句無句、如藤如樹。餧驢餧馬、透水透雲。すでに恁麼なるゆゑに、 大般涅槃経中、世尊道、譬如大王告諸群臣仙陀婆来。仙陀婆者、一名四実。一者鹽、二者器、三者水、四者馬。如是四物、共同一名。有…

正法眼蔵他心通

正法眼蔵 第七十三 他心通 一 西京光宅寺慧忠國師者、越州諸曁人也。姓冉氏。自受心印、居南陽白崖山黨子谷、四十餘祀。不下山門、道行聞于帝里。唐肅宗上元二年、勅中使孫朝進賚詔徴赴京。待以師禮。勅居千福寺西禪院。及代宗臨御、復迎止光宅精藍、十有六…

正法眼蔵第七十三「佗心通」を読み解く

正法眼蔵第七十三「佗心通」を読み解く 西京光宅寺慧忠國師者、越州諸曁人也。姓冉氏。自受心印、居南陽白崖山黨子谷、四十餘祀。不下山門、道行聞于帝里。唐肅宗上元二年、勅中使孫朝進賚詔徴赴京。待以師禮。勅居千福寺西禪院。及代宗臨御、復迎止光宅精藍…

正法眼蔵第七三 佗心通 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第七三 佗心通 註解(聞書・抄) 西京光宅寺慧忠国師者、越州諸曁人也。姓冉氏。自受心印、居南陽白崖山黨子谷、四十餘祀。不下山門、道行聞于帝里。唐肅宗上元二年、勅中使孫朝進賚詔徴赴京。待以師礼。勅居千福寺西禅院。及代宗臨御、…

正法眼蔵安居

正法眼蔵 第七十二 安居 一 先師天童古佛、結夏小參云、平地起骨堆、虚空剜窟籠。驀透兩重關、拈卻黒漆桶。 しかあれば、得遮巴鼻子了、未免喫飯伸脚睡、在這裏三十年なり。すでにかくのごとくなるゆゑに、打併調度、いとまゆるくせず。その調度に九夏安居あ…

正法眼蔵第七十二「安居」を読み解く

正法眼蔵第七十二「安居」を読み解く 先師天童古佛、結夏小參云、平地起骨堆、虚空剜窟籠。驀透兩重關、拈卻黒漆桶。 しかあれば、得遮巴鼻子了、未免喫飯伸脚睡、在這裏三十年なり。すでにかくのごとくなるゆゑに、打併調度、いとまゆるくせず。その調度に…

正法眼蔵第七二 安居 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第七二 安居 註解(聞書・抄) 先師天童古仏、結夏小参云、平地起骨堆、虚空剜窟籠。驀透両重関、拈却黒漆桶。 詮慧 〇「先師天童古仏―黒漆桶、平地起骨堆」と云う。一年三百六十日四季の間、別に不可有、取捨而今結夏九旬と取る、これを…

正法眼蔵鉢盂

正法眼蔵 第七十一 鉢盂 一 七佛向上より七佛に正傳し、七佛裏より七佛に正傳し、渾七佛より渾七佛に正傳し、七佛より二十八代正傳しきたり、第二十八代の祖師、菩提達磨高祖、みづから神丹國にいりて、二祖大祖正宗普覺大師に正傳し、六代つたはれて曹谿に…

正法眼蔵第七十一「鉢盂」を読み解く

正法眼蔵第七十一「鉢盂」を読み解く 七佛向上より七佛に正傳し、七佛裏より七佛に正傳し、渾七佛より渾七佛に正傳し、七佛より二十八代正傳しきたり、第二十八代の祖師、 菩提達磨高祖、みづから神丹國にいりて、二祖大祖正宗普覺大師に正傳し、六代つたは…

正法眼蔵第七一 鉢盂 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第七一 鉢盂 註解(聞書・抄) 七仏向上より七仏に正伝し、七仏裏より七仏に正伝し、渾七仏より渾七仏に正伝し、七仏より二十八代正伝しきたり、 第二十八代の祖師、菩提達磨高祖、みづから神丹国にいりて、二祖大祖正宗普覚大師に正伝し…

正法眼蔵虚空

正法眼蔵 第七十 虚空 一 這裏是什麼處在のゆゑに、道現成をして佛祖ならしむ。佛祖の道現成、おのれづから嫡々するゆゑに、皮肉骨髓の渾身せる、掛虚空なり。虚空は、二十空等の群にあらず。おほよそ、空たゞ二十空のみならんや、八萬四千空あり、およびそ…

正法眼蔵第七十「虚空」を読み解く

正法眼蔵第七十「虚空」を読み解く 這裏是什麼處在のゆゑに、道現成をして佛祖ならしむ。佛祖の道現成、おのれづから嫡々するゆゑに、皮肉骨髓の渾身せる、掛虚空なり。虚空は、二十空等の群にあらず。おほよそ、空たゞ二十空のみならんや、八萬四千空あり、…

正法眼蔵第七〇 虚空 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第七〇 虚空 註解(聞書・抄) 這裏是什麽処在のゆゑに、道現成をして仏祖ならしむ。仏祖の道現成、おのれづから嫡々するゆゑに、皮肉骨髄の渾身せる、掛虚空なり。虚空は、二十空等の群にあらず。おほよそ、空たゞ二十空のみならんや、…

正法眼蔵自証三昧

正法眼蔵 第六十九 自証三昧 一 諸佛七佛より、佛々祖々の正傳するところ、すなはち修證三昧なり。いはゆる或從知識、或從經巻なり。これはこれ佛祖の眼睛なり。このゆゑに、曹谿古佛、問僧云、還假修證也無。僧云、修證不無、染汚即不得。しかあればしるべ…

正法眼蔵第六十九「自證三昧」を読み解く

正法眼蔵第六十九「自證三昧」を読み解く 諸佛七佛より、佛々祖々の正傳するところ、すなはち修證三昧なり。いはゆる或從知識、或從經巻なり。これはこれ佛祖の眼睛なり。このゆゑに、 曹谿古佛、問僧云、還假修證也無。僧云、修證不無、染汚即不得。 しかあ…

正法眼蔵 第六十九 自証三昧 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵 第六十九 自証三昧 註解(聞書・抄) 諸仏七仏より、仏々祖々の正伝するところ、すなはち修証三昧なり。いはゆる或従知識、或従経巻なり。これはこれ仏祖の眼睛なり。 このゆゑに、曹谿古仏、問僧云、還仮修証也無。僧云、修証不無、染…

正法眼蔵大修行

正法眼蔵 第六十八 大修行 一 洪州百丈山大智禪師〈嗣馬祖、諱懷海〉、凡三次、有一老人、常隨衆聽法。大衆若退、老人亦退。忽一日不退。師遂問、面前立者、復是何人。老人對云、某甲是非人也、於過去迦葉佛時、曾住此山。因學人問、大修行底人、還落因果也…

正法眼蔵第六十八「大修行」を読み解く

正法眼蔵第六十八「大修行」を読み解く 洪州百丈山大智禪師〈嗣馬祖、諱懷海〉、凡三次、有一老人、常隨衆聽法。大衆若退、老人亦退。忽一日不退。師遂問、面前立者、復是何人。老人對云、某甲是非人也、於過去迦葉佛時、曾住大 修 行 此山。因學人問、大修…

正法眼蔵六十八 大修行 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵六十八 大修行 註解(聞書・抄) 洪州百丈山大智禅師〈嗣馬祖、諱懷海〉、凡三次、有一老人、常随衆聴法。大衆若退、老人亦退。忽一日不退。師遂問、面前立者、復是何人。老人対云、某甲是非人也、於過去迦葉仏時、曾住大此山。因学人問…

正法眼蔵転法輪

正法眼蔵 第六十七 転法輪 一 先師天童古佛上堂擧、世尊道、一人發眞歸源、十方虚空、悉皆消殞。 師拈云、既是世尊所説、未免盡作奇特商量。天童則不然、一人發眞歸源、乞兒打破飯椀。 標題の「転法輪」は本則の『大仏頂如来密因修証了義諸菩薩万行首楞厳経…

正法眼蔵第六十七「轉法輪」を読み解く

正法眼蔵第六十七「轉法輪」を読み解く 先師天童古佛上堂擧、世尊道、一人發眞歸源、十方虚空、悉皆消殞。 師拈云、既是世尊所説、未免盡作奇特商量。天童則不然、一人發眞歸源、乞兒打破飯椀。 五祖山法演和尚道、一人發眞歸源、十方虚空、築著磕著。 佛性…

正法眼蔵第六七 転法輪 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第六七 転法輪 註解(聞書・抄) 先師天童古仏上堂挙、世尊道、一人発真帰源、十方虚空、悉皆消殞。師拈云、既是世尊所説、未免尽作奇特商量。天童則不然、一人発真帰源、乞児打破飯椀。 詮慧 先師天童古仏上堂挙。 〇首楞厳経を偽経と疑…

正法眼蔵三昧王三昧

正法眼蔵 第六十六 三昧王三昧 一 驀然として盡界を超越して、佛祖の屋裏に太尊貴生なるは、結跏趺坐なり。外道魔儻の頂を踏飜して、佛祖の堂奥に箇中人なることは結跏趺坐なり。佛祖の極之極を超越するはたゞこの一法なり。このゆゑに、佛祖これをいとなみ…

正法眼蔵第六十六「三昧王三昧」を読み解く

正法眼蔵第六十六「三昧王三昧」を読み解く 驀然として盡界を超越して、佛祖の屋裏に太尊貴生なるは、結跏趺坐なり。外道魔儻の頂□(寧+頁)を踏飜して、佛祖の堂奥に箇中人なることは結跏趺坐なり。佛祖の極之極を超越するはたゞこの一法なり。このゆゑに、…

正法眼蔵第六六 三昧王三昧 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第六六 三昧王三昧 註解(聞書・抄) 驀然として尽界を超越して、仏祖の屋裏に太尊貴生なるは、結跏趺坐なり。外道魔儻の頂□(寧+頁)を踏飜して、仏祖の堂奥に箇中人なることは結跏趺坐なり。仏祖の極之極を超越するはただこの一法なり…