正法眼蔵を読み解く

現代人による正法眼蔵解説

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

正法眼蔵第四十「柏樹子」を読み解く

正法眼蔵第四十「柏樹子」を読み解く 趙州眞際大師は、釋迦如來より第三十七世なり。六十一歳にしてはじめて發心し、いへをいでて學道す。このときちかひていはく、たとひ百歳なりとも、われよりもおとれらんは、われかれををしふべし。たとひ七歳なりとも、…

正法眼蔵嗣書

正法眼蔵第三十九 嗣書 序 佛佛かならず佛佛に嗣法し、祖祖かならず祖祖に嗣法する、これ證契なり、これ單傳なり。このゆゑに無上菩提なり。佛にあらざれば佛を印證するにあたはず。佛の印證をえざれば、佛となることなし。佛にあらずよりは、たれかこれを最…

詮慧・経豪 正法眼蔵第四十一 三界唯心 (聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第四十一 三界唯心 (聞書・抄) 釈迦大師道、三界唯一心 心外無別法 心仏及衆生 是三無差別。 詮慧 〇「三界唯一心・・」、この一句の詞、常に聞くと云えども、未だ心得に似たり。今の三界唯一心の偈、是は四句の偈とこそ云え、然而四句…

正法眼蔵第三十九「嗣書」を読み解く

正法眼蔵第三十九「嗣書」を読み解く 觀音導利興聖寶林寺 佛佛かならず佛佛に嗣法し、祖祖かならず祖祖に嗣法する、これ證契なり、これ單傳なり。このゆゑに無上菩提なり。佛にあらざれば佛を印證するにあたはず。佛の印證をえざれば、佛となることなし。佛…

正法眼蔵第三十九 嗣書 註解(聞書・抄)

正法眼蔵第三十九 嗣書 註解(聞書・抄) 佛佛かならず佛佛に嗣法し、祖祖かならず祖祖に嗣法する、これ證契なり、これ單傳なり。このゆゑに無上菩提なり。佛にあらざれば佛を印證するにあたはず。佛の印證をえざれば、佛となることなし。佛にあらずよりは、…

正法眼蔵葛藤

正法眼蔵第三十八 葛藤 釋迦牟尼佛の正法眼藏無上菩提を證傳せること、靈山會には迦葉大士のみなり。嫡々正證二十八世、菩提達磨尊者にいたる。尊者みづから震旦國に祖儀して、正法眼藏無上菩提を太祖正宗普覺大師に附囑し、二祖とせり。第二十八祖、はじめ…

詮慧・経豪 正法眼蔵第四十 柏樹子 (聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第四十 柏樹子 (聞書・抄) 趙州真際大師は、釈迦如来より第三十七世なり。六十一歳にしてはじめて發心し、いへをいでて学道す。このときちかひていはく、たとひ百歳なりとも、われよりもおとれらんは、われかれををしふべし。たとひ七…

正法眼蔵第三十八「葛藤」を読み解く

正法眼蔵第三十八「葛藤」を読み解く 釋迦牟尼佛の正法眼藏無上菩提を證傳せること、靈山會には迦葉大士のみなり。嫡々正證二十八世、菩提達磨尊者にいたる。尊者みづから震旦國に祖儀して、正法眼藏無上菩提を太祖正宗普覺大師に附囑し、二祖とせり。 第二…

正法眼蔵第三十八 葛藤  註解(聞書・抄)

正法眼蔵第三十八 葛藤 註解(聞書・抄) 釋迦牟尼佛の正法眼藏無上菩提を證傳せること、靈山會には迦葉大士のみなり。嫡々正證二十八世、菩提達磨尊者にいたる。尊者みづから震旦國に祖儀して、正法眼藏無上菩提を太祖正宗普覺大師に附囑し、二祖とせり。 …

正法眼蔵春秋

正法眼蔵第三十七 春秋 一 洞山悟本大師、因僧問、寒暑到來、如何廻避。師云、何不向無寒暑處去。僧云、如何是無寒暑處。師云、寒時寒殺闍梨、熱時熱殺闍梨。この因縁、かつておほく商量しきたれり、而今おほく功夫すべし。佛祖かならず參來せり、參來せるは…

正法眼蔵第三十七「春秋」を読み解く

正法眼蔵第三十七「春秋」を読み解く 洞山悟本大師、因僧問、寒暑到來、如何廻避。師云、何不向無寒暑處去。僧云、如何是無寒暑處。師云、寒時寒殺闍梨、熱時熱殺闍梨。 この因縁、かつておほく商量しきたれり、而今おほく功夫すべし。佛祖かならず參來せり…

正法眼蔵 第三十七 春秋  註解(聞書・抄)

正法眼蔵 第三十七 春秋 註解(聞書・抄) 洞山悟本大師、因僧問、寒暑到來、如何廻避。師云、何不向無寒暑處去。僧云、如何是無寒暑處。師云、寒時寒殺闍梨、熱時熱殺闍梨。 詮慧 〇この草子に、「春秋」の名目あれども、春秋の詞なし。そのゆえは、春秋な…

正法眼蔵阿羅漢

正法眼蔵第三十六 阿羅漢 序 諸漏已盡、無復煩惱、逮得己利、盡諸有結、心得自在。これ大阿羅漢なり、學佛者の極果なり。第四果となづく、佛阿羅漢なり。諸漏は没柄破木杓なり。用來すでに多時なりといへども、已盡は木杓の渾身跳出なり。逮得己利は頂□(寧+…

正法眼蔵第三十六「阿羅漢」を読み解く

正法眼蔵第三十六「阿羅漢」を読み解く 諸漏已盡、無復煩惱、逮得己利、盡諸有結、心得自在。 これ大阿羅漢なり、學佛者の極果なり。第四果となづく、佛阿羅漢あり。 諸漏は没柄破木杓なり。用來すでに多時なりといへども、已盡は木杓の渾身跳出なり。逮得己…

正法眼蔵第三十六 阿羅漢 註解(聞書・抄)

正法眼蔵第三十六 阿羅漢 註解(聞書・抄) 諸漏已盡、無復煩惱、逮得己利、盡諸有結、心得自在。これ大阿羅漢なり、學佛者の極果なり。第四果となづく、佛阿羅漢あり。 詮慧 〇「諸漏已尽」と云えども、声聞縁の「已尽」は、塵砂無明等をば不尽。只三界の理…

正法眼蔵神通

正法眼蔵第三十五 神通 序 かくのごとくなる神通は、佛家の茶飯なり、諸佛いまに懈倦せざるなり。これに六神通あり、一神通あり。無神通あり、最上通あり。朝打三千なり、暮打八百なるを爲體とせり。與佛同生せりといへどもほとけにしられず、與佛同滅すとい…

正法眼蔵第三十五「神通」を読み解く

正法眼蔵第三十五「神通」を読み解く かくのごとくなる神通は、佛家の茶飯なり、諸佛いまに懈倦せざるなり。これに六神通あり、一神通あり。無神通あり、最上通あり。朝打三千なり、暮打八百なるを爲體とせり。與佛同生せりといへどもほとけにしられず、與佛…

正法眼蔵 第三十五 神通 註解(聞書・抄)

正法眼蔵 第三十五 神通 註解(聞書・抄) かくのごとくなる神通は、佛家の茶飯なり、諸佛いまに懈倦せざるなり。 詮慧 〇「如此(かくのごとく)なる神通」と始めに挙す事、物を云い終りて結する詞にてこそあれども、諸経にも如是我聞と挙げて、序正流通ま…

正法眼蔵仏教

正法眼蔵第三十四 仏教 序 諸佛の道現成、これ佛教なり。これ佛祖の佛祖のためにするゆゑに、教の教のために正傳するなり。これ轉法輪なり。この法輪の眼睛裏に、諸佛祖を現成せしめ、諸佛祖を般涅槃せしむ。その諸佛祖、かならず一塵の出現あり、一塵の涅槃…

正法眼蔵第三十四「佛教」を読み解く

正法眼蔵第三十四「佛教」を読み解く 諸佛の道現成、これ佛教なり。これ佛祖の佛祖のためにするゆゑに、教の教のために正傳するなり。これ轉法輪なり。この法輪の眼睛裏に、諸佛祖を現成せしめ、諸佛祖を般涅槃せしむ。その諸佛祖、かならず一塵の出現あり、…

正法眼蔵 第三十四 仏教 註解(聞書・抄)

正法眼蔵 第三十四 仏教 註解(聞書・抄) 諸佛の道現成、これ佛教なり。これ佛祖の佛祖のためにするゆゑに、教の教のために正傳するなり。これ轉法輪なり。この法輪の眼睛裏に、諸佛祖を現成せしめ、諸佛祖を般涅槃せしむ。 詮慧 〇随他意(説三乗教是也)…

正法眼蔵道得

正法眼蔵第三十三 道得 序 諸佛諸祖は道得なり。このゆゑに、佛祖の佛祖を選するには、かならず道得也未と問取するなり。この問取、こころにても問取す、身にても問取す。柱杖拂子にても問取す、露柱燈籠にても問取するなり。佛祖にあらざれば問取なし、道得…

正法眼蔵第三十三「道得」を読み解く

正法眼蔵第三十三「道得」を読み解く 諸佛諸祖は道得なり。このゆゑに、佛祖の佛祖を選するには、かならず道得也未と問取するなり。この問取、こゝろにても問取す、身にても問取す。柱杖拂子にても問取す、露柱燈籠にても問取するなり。佛祖にあらざれば問取…

正法眼蔵 第三十三 道得 註解(聞書・抄)

正法眼蔵 第三十三 道得 註解(聞書・抄) 諸佛諸祖は道得なり。このゆゑに、佛祖の佛祖を選するには、かならず道得也未と問取するなり。この問取、こゝろにても問取す、身にても問取す。拄杖拂子にても問取す、露柱燈籠にても問取するなり。佛祖にあらざれ…

正法眼蔵伝衣

正法眼蔵第三十二 伝衣 一 佛々正伝の衣法、まさに震旦に正傳することは、少林の高祖のみなり。高祖はすなはち釋迦牟尼佛より第二十八代の祖師なり。西天二十八代、嫡々あひつたはれ、震旦に六代、まのあたり正傳す。西天東地都盧三十三代なり。第三十三代の…

正法眼蔵第三十二「傳衣」を読み解く

正法眼蔵第三十二「傳衣」を読み解く 佛々正傳の衣法、まさに震旦に正傳することは、少林の高祖のみなり。高祖はすなはち釋迦牟尼佛より第二十八代の祖師なり。西天二十八代、嫡々あひつたはれ、震旦に六代、まのあたり正傳す。西天東地都盧三十三代なり。 …

正法眼蔵 第三十二 伝衣  註解(聞所・抄)

正法眼蔵 第三十二 伝衣 註解(聞所・抄) 佛々正傳の衣法、まさに震旦に正傳することは、少林の高祖のみなり。高祖はすなはち釋迦牟尼佛より第二十八代の祖師なり。西天二十八代、嫡々あひつたはれ、震旦に六代、まのあたり正傳す。西天東地都盧三十三代な…