正法眼蔵を読み解く

現代人による正法眼蔵解説

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

正法眼蔵授記

正法眼蔵第二十一 授記 序言 佛祖單傳の大道は授記なり。佛祖の參學なきものは、夢也未見なり。その授記の時節は、いまだ菩提心をおこさざるものにも授記す。無佛性に授記す、有佛性に授記す。有身に授記し、無身に授記す。諸佛に授記す。諸佛は諸佛の授記を…

正法眼蔵第二十一「授記」を読み解く

正法眼蔵第二十一「授記」を読み解く 佛祖單傳の大道は授記なり。佛祖の參學なきものは、夢也未見なり。その授記の時節は、いまだ菩提心をおこさざるものにも授記す。無佛性に授記す、有佛性に授記す。有身に授記し、無身に授記す。諸佛に授記す。諸佛は諸佛…

正法眼蔵 第二十一 授記 註解(聞書・抄)

正法眼蔵 第二十一 授記 註解(聞書・抄) 佛祖單傳の大道は授記なり。佛祖の參學なきものは、夢也未見なり。その授記の時節は、いまだ菩提心をおこさざるものにも授記す。無佛性に授記す、有佛性に授記す。有身に授記し、無身に授記す。諸佛に授記す。諸佛…

正法眼蔵有時

正法眼蔵第二十 有時 古仏言 有時高高峰頂立、 有時深深海底行。 有時三頭八臂、 有時丈六八尺。 有時拄杖払子、 有時露柱灯籠。 有時張三李四、 有時大地虚空。 いはゆる有時は、時すでにこれ有なり、有はみな時なり。丈六金身これ時なり、時なるがゆゑに時…

正法眼蔵第二十 「有時」を読み解く

正法眼蔵第二十 「有時」を読み解く 古仏言 有時高高峰頂立、 有時深深海底行。 有時三頭八臂、 有時丈六八尺。 有時拄杖払子、 有時露柱灯籠。 有時張三李四、 有時大地虚空。 いはゆる有時は、時すでにこれ有なり、有はみな時なり。丈六金身これ時なり、時…

 正法眼蔵 第二十 有時 註解(聞書・抄)

正法眼蔵 第二十 有時 註解(聞書・抄) 古仏言 有時高高峰頂立、 有時深深海底行。 有時三頭八臂、 有時丈六八尺。 有時拄杖払子、 有時露柱灯籠。 有時張三李四、 有時大地虚空。 いはゆる有時は、時すでにこれ有なり、有はみな時なり。丈六金身これ時なり…

正法眼蔵古鏡

正法眼蔵第十九 古鏡 一 諸佛諸祖の受持し單傳するは古鏡なり。同見同面なり、同像同鑄なり、同參同證す。胡來胡現、十萬八千、漢來漢現、一念萬年なり。古來古現し、今來今現し、佛來佛現し、祖來祖現するなり。 この巻の注釈には相当に各人苦労したらしく…

正法眼蔵第十九「古鏡」を読み解く

正法眼蔵第十九「古鏡」を読み解く 諸佛諸祖の受持し單傳するは古鏡なり。同見同面なり、同像同鑄なり、同參同證す。胡來胡現、十萬八千、漢來漢現、一念萬年なり。古來古現し、今來今現し、佛來佛現し、祖來祖現するなり。 第十八祖伽耶舎多尊者は、西域の…

正法眼蔵 第十九 古鏡 註解(聞書・抄)

正法眼蔵 第十九 古鏡 註解(聞書・抄) 諸佛諸祖の受持し單傳するは古鏡なり。同見同面なり、同像同鑄なり、同參同證す。胡來胡現、十萬八千、漢來漢現、一念萬年なり。古來古現し、今來今現し、佛來佛現し、祖來祖現するなり。 詮慧 〇此の「古」の字は、…

正法眼蔵観音

正法眼蔵 第十八 観音 第一段 雲巖無住大師、問道吾山修一大師大悲菩薩、用許多手眼作麼。道吾曰、如人夜間背手摸枕子雲岩曰、我會也、我會也。道吾曰、汝作麼生會。雲巖曰、遍身是手眼。道吾曰、道也太殺道、祗道得八九成雲巖曰、某甲祗如此、師兄作麼生。…

正法眼蔵第十八「観音」を読み解く

正法眼蔵第十八「観音」を読み解く 雲巖無住大師、問道吾山修一大師大悲菩薩、用許多手眼作麼。道吾曰、如人夜間背手摸枕子雲岩曰、我會也、我會也。道吾曰、汝作麼生會。雲巖曰、遍身是手眼。道吾曰、道也太殺道、祗道得八九成雲巖曰、某甲祗如…

正法眼蔵 第十八 観音 註解(聞書・抄)

正法眼蔵 第十八 観音 註解(聞書・抄) 雲巖無住大師、問道吾山修一大師、大悲菩薩、用許多手眼作麼。道吾曰、如人夜間背手摸枕子。雲岩曰、我會也、我會也。道吾曰、汝作麼生會。雲巖曰、遍身是手眼。道吾曰、道也太殺道、祗道得八九成。雲巖曰、某甲祗如…

正法眼蔵恁麼

正法眼蔵第十七 恁麼 雲居山弘覺大師は、洞山の嫡嗣なり。釋迦牟尼佛より三十九世の法孫なり、洞山宗の嫡祖なり。 一日示衆云、欲得恁麼事須是恁麼人既是恁麼人、何愁恁麼事 いはゆるは、恁麼事をえんとおもふは、すべからくこれ恁麼人なるべし。すで…

正法眼蔵第十七「恁麼」を読み解く

正法眼蔵第十七「恁麼」を読み解く 雲居山弘覺大師は、洞山の嫡嗣なり。釋迦牟尼佛より三十九世の法孫なり、洞山宗の嫡祖なり。 一日示衆云、欲得恁麼事、須是恁麼人。既是恁麼人、何愁恁麼事。 いはゆるは、恁麼事をえんとおもふは、すべからくこれ恁麼人な…

正法眼蔵 第十七 恁麽 註解(聞書・抄)

正法眼蔵 第十七 恁麽 註解(聞書・抄) 雲居山弘覺大師は、洞山の嫡嗣なり。釋迦牟尼佛より三十九世の法孫なり、洞山宗の嫡祖なり。 詮慧 〇「洞山宗の嫡祖也」と云うは、「宗」と云えば、五家の内、洞山宗と聞こゆ。不可然。都て「宗」と云う事、仏家に不…

正法眼蔵第十六「行持」を読み解く

正法眼蔵第十六「行持」を読み解く 佛祖の大道、かならず無上の行持あり。道環して斷絶せず、發心修行菩提涅槃、しばらくの間隙あらず、行持道環なり。このゆゑに、みづからの強爲にあらず、佗の強爲にあらず、不曾染汚の行持なり。 この行持の功徳、われを…

正法眼蔵 第十六 行持 註解(聞書・抄)

正法眼蔵 第十六 行持 註解(聞書・抄) 佛祖の大道、かならず無上の行持あり。道環して斷絶せず、發心修行菩提涅槃、しばらくの間隙あらず、行持道環なり。 詮慧 〇「無上の行持あり。道環して断絶せず」とあり、是は我等(が)為(行持?)いかなるべきぞ…

正法眼蔵 第十六 行持

正法眼蔵 第十六 行持 序言 『行持』巻の字数は27700余字にもなる長大な巻であり、義雲和尚編集とされる「六十巻本」では十六・十七と上下二巻に編纂されるものである。その義雲による『永平正法眼蔵品目頌』では「行持」著語を「超仏越祖」(「大正蔵…

正法眼蔵光明

正法眼蔵第十五 光明 序 大宋國湖南長沙招賢大師、上堂。示衆云、盡十方界是沙門眼。盡十方界是沙門家常語。盡十方界是沙門全身。盡十方界是自己光明。盡十方界在自己光明裏。盡十方界無一人不是自己。 佛道の參學、かならず勤學にすべし。轉疎轉遠なるべか…

正法眼蔵第一五 光明 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第一五 光明 註解(聞書・抄) 大宋国湖南長沙招賢大師、上堂。示衆云、尽十方界是沙門眼。尽十方界是沙門家常語。尽十方界是沙門全身。尽十方界是自己光明。尽十方界、在自己光明裏尽十方界、無一人不是自己。仏道の参学、かならず勤学…

正法眼蔵第十五「光明」を読み解く

正法眼蔵第十五「光明」を読み解く 大宋國湖南長沙招賢大師、上堂。示衆云、盡十方界是沙門眼。盡十方界是沙門家常語。盡十方界是沙門全身。盡十方界是自己光明。盡十方界、在自己光明裏盡十方界、無一人不是自己 佛道の參學、かならず勤學にすべし。…

正法眼蔵空華

正法眼蔵第十四 空華 高祖道、一華開五葉、結果自然成。 この華開の時節、および光明色相を參學すべし。一華の重は五葉なり、五葉の開は一華なり。一華の道理の通ずるところ、吾本來此土、傳法救迷情なり。光色の尋處は、この參學なるべきなり。結果任儞結果…

正法眼蔵第一四 空華 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第一四 空華 註解(聞書・抄) 詮慧 ○「空華」を説く時は、在るまじき物なるを、一翳眼に在る時、妄見のあまり華の乱墜すると、覚ゆと云う心地する也。非爾、地・水・火・風・空の五大等しかるべし。地華・水華あらんに、空華なかるべし…

正法眼蔵第十四 「空華」を読み解く

正法眼蔵第十四 「空華」を読み解く 高祖道、一華開五葉、結果自然成。 この華開の時節、および光明色相を參學すべし。一華の重は五葉なり、五葉の開は一華なり。一華の道理の通ずるところ、吾本來此土、傳法救迷情なり。光色の尋處は、この參學なるべきなり…

正法眼蔵海印三昧

正法眼蔵第十三 海印三昧 諸仏諸祖とあるに、かならず海印三昧なり。この三昧の游泳に 、説時あり証時あり行時あり。海上行の功徳、その徹底行あり。これを深深海底行なりと廻上行するなり。流浪生死を還源せしめんと願求する、是什麽心行にはあらず。従来の…

正法眼蔵第十三 海印三昧 註解(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵第十三 海印三昧 註解(聞書・抄) 諸仏諸祖とあるに、かならず海印三昧なり。この三昧の游泳に、説時あり証時あり行時あり。海上行の功徳、その徹底行あり。これを深深海底行なりと海上行するなり。 流浪生死を還源せしめんと願求する、…

正法眼蔵第十三「海印三昧」を読み解く

正法眼蔵第十三「海印三昧」を読み解く 諸仏諸祖とあるに、かならず海印三昧なり。この三昧の游泳に、説時あり証時あり行時あり。海上行の功徳、その徹底行あり。これを深深海底行なりと海上行するなり。流浪生死を還源せしめんと願求する、是什麽心行にはあ…

正法眼蔵坐禅箴

正法眼蔵第十二 坐禅箴 箴というのは医療用の針という意味です。漢和辞典によると、箴と は針、戒めという意味で、つまり坐禅に対する忠言という意味合いでしょうか。『御抄』では教え・しるし、と示しています。この巻は御抄時おです代から十一の段落に区分…

正法眼蔵 第十二 坐禅箴(聞書・抄)

詮慧・経豪 正法眼蔵 第十二 坐禅箴(聞書・抄) 薬山弘道大師、坐次有僧問、兀兀地思量什麽。師云、思量箇不思量底。僧云、不思量底如何思量。師云、非思量。大師の道かくのごとくなるを証して、兀坐を参学すべし。兀坐正伝すべし、兀座坐の仏道につたはれ…

正法眼藏第十二 「坐 禪 箴」を読み解く

正法眼藏第十二 「坐 禪 箴」を読み解く 藥山弘道大師、坐次有僧問、兀々地思量什麼師云、思量箇不思量底僧云、不思量底如何思量。師云、非思量。 大師の道かくのごとくなるを證して、兀坐を參學すべし、兀坐正傳すべし。兀坐の佛道につたはれる參究な…